私のお墓づくりへの想い

お墓造りの原点

 私のお墓造りの原点は、学生時代に学んだ知識としての仏教の中にあるのではなく、またお寺の法会に参加して、だだ一心にお念仏を称(とな)えるという純粋な宗教行為の中にあるのでもないと思っています。
 その原点は、家のお仏壇の前に座り、仏様と仏様に見守られたご先祖様を想いながら手を合わせるという、日常の生活の行為の中にあるのだと感じています。
 日本人は、亡きご先祖様の魂の実在を強く信じ、安らかであって欲しいと願い、その祈る場としてお仏壇を祀(まつ)り、お墓を建ててきたのです。
 大切なことは、ご先祖様や亡きご両親または大切な方々の魂が、来世で幸せに暮らしていると実感できるお墓を造ることだと私は思ってきました。しかし昨今の社会の変化に翻弄され、昔から続いてきたお仏壇を祀り、お墓を建てることはその目的や意義が顧みられることもなく、それらに対する捉え方も非常に変わってきています。

 ただ今までこのような文章を書いたことがなく、長く、読みづらいものになってしまったことは否めません。
 この読みづらい文章の中にある私の想いを少しでもお酌み取りいただき、皆様方のお墓造りのご参考にしていただければ、何よりの幸せです。

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